ラック型非常・業務用放送設備「EM-1500シリーズ」を発売
■高効率な電源供給システム採用の非常業務予備電源ユニットにより、省スペース化を実現
■一斉放送に特化した集中リモコン方式を採用し、低コストで多棟放送システムの構築が可能
株式会社JVCケンウッドは、JVCブランドより、ラック型非常・業務用放送設備の新モデルとして「EM-1500シリーズ」を、2015年7月下旬より発売します。
今回、消費電力を大幅に低減させるとともに、高音質化を実現するデジタルパワーアンプを新開発。また、放送システム全体を効率化する新たな電源供給システムの採用により、収納ラックの本数削減を可能とし、省スペース化を実現します。さらに、一斉放送に特化した集中リモコン方式を採用し、より低コストで多棟放送システムの構築が可能です。
品名 |
型名 |
希望小売価格 |
発売時期 |
---|---|---|---|
ラック型非常・業務用放送設備 |
EM-1500シリーズ |
オープン価格 |
7月下旬 |
主な特長
1.低消費電力で高音質を実現するデジタルパワーアンプを新開発
1)使用用途・規模に対応する3モデルをラインアップ
使用用途・規模に応じて選べる「EM-A942D(360W)」「EM-A932D(270W)」「EM-A922D(180W)」の3モデルをラインアップしました。
2)消費電力の大幅低減を実現
定格出力の1/8(45W)※1時の消費電力が、当社従来のアナログパワーアンプ※2に比べて60%以上の大幅低減を実現。同時に、CO2の排出量も大幅に削減※3しました。
※1:世界標準規格IEC60065に準拠した通常稼動状態:BGMなどを歪み無く常時放送できる出力レベル。
※2:当社アナログパワーアンプ「EM-A364」と、新モデル「EM-A942D」の比較。
※3:CO2排出量は消費電力に比例し、消費電力削減率とCO2削減率は同じ値となります。
3)高音質化を実現する低歪み設計
1W~定格出力において0.1%以下の低歪率を実現。特に5W以上の出力においては当社従来モデル(「EM-A842D」)と比較し、1/3~1/16以下の歪率へ大幅に改善し、高音質化を実現しました。
4)最大3台までの並列接続に新たに対応
新たに最大3台までのデジタルパワーアンプを組み合わせ、並列接続に対応。定格出力180Wから1,080Wまで、90W刻みで多様な負荷容量※4のシステムに対応できます。
※4:180W/270W/360W/450W/540W/630W/720W/810W/900W/990W/1,080W
2.高効率の電源供給システムを搭載し、省スペース化も実現する新開発の非常業務予備電源ユニット「EM-N152」
新開発の非常業務予備電源ユニット「EM-N152」は、高効率の電源供給システムを搭載。内蔵のバッテリー 1本でパワーアンプ2台に電源供給が可能です。また、システムに供給できる電源容量を増やし、当社従来モデルでは必要だった追加DCユニットを不要にしました。この高効率の電源供給システムを新たに採用することで、システム全体の効率化を実現。収納ラックの本数を削減でき、省スペース化を可能にします。さらに業務用バッテリーを内蔵でき、停電時の業務放送にも対応します。
3.一斉放送に特化した集中リモコン方式を採用し、低コストで多棟システムの構築が可能
1)全棟一斉式集中リモートマイクユニット「TZ-51536」(受注生産)
標準で8棟まで対応し、オプションで9棟以上にも対応可能。全棟非常一斉と全棟一斉の放送に特化し、棟ごとの放送は非常業務遠隔操作器「EM-C154」との組み合わせにより可能にしたことで、低コスト化を実現しました。
2)非常業務遠隔操作器「EM-C154」
20回線分の回線選択ボタンを装備しつつ、液晶表示を省き4Uサイズに縮小したことで低コスト化を実現。回線表示部を分割できる構造とし、棟ごとの非常操作部のみを集中してラックマウントすることが可能(多棟システム時)です。また、当社従来モデル「EM-900シリーズ」、「EM-1000シリーズ」にも対応し※5、既設のラック防災と本機による多棟システムの構築も可能です。
4.無線機からの通話の拡声放送が可能
無線機との接続に対応し、避難・誘導しながら無線機からの通話を拡声放送することが可能です。
企画意図
ラック型非常・業務用放送設備は、大規模ビルや施設などに多く設置され、火災時の非常放送はもちろん、通常時は定時チャイムや館内アナウンスなどの業務放送として運用されています。24時間365日稼動する放送設備には、環境負荷低減、設置場所の省スペース化が求められています。また、施設の拡張やリノベーション等で、複数の建物への放送を一括管理するニーズも増えています。
当社では、こうしたニーズに応え、高効率のデジタルパワーアンプと電源供給システムを新たに開発し、低消費電力化、省スペース化を実現するラック型非常・業務用放送設備「EM‐1500シリーズ」を発売します。本機は一斉放送に特化した集中リモコン方式の採用により、低コストかつシンプルに多棟放送システムの構築が可能。また、当社ならではの機能として、業務用デジタル無線機との連動を可能にし、離れた場所から無線機を通じた拡声放送にも対応します。
当社は本機を規模やニーズに応じて柔軟にシステムを構築できる非常・業務用放送設備として、大規模オフィスビルやショッピングモール、工場などの商業施設向けはもちろん、学校、地域防災向けなどにも提案し安全・安心をサポートします。
その他の特長
1.緊急地震速報の優先放送が可能※6
2.業務メッセージを20種類内蔵
システム構成例
主な構成機器
品名 | 型名 | 希望小売価格 | 発売時期 |
---|---|---|---|
非常業務操作器 | EM-E156 | オープン価格 | 7月下旬 |
非常業務予備電源ユニット | EM-N152 | ||
回線制御ユニット | EM-L152 | ||
主入力制御ユニット | EM-Y152 | ||
回線追加ユニットケース(10回線組込済み) | EM-ES12-10 | ||
回線追加ユニット(5回線) | EM-ES5 | ||
非常業務遠隔操作器(液晶表示あり) | EM-C156 | ||
非常業務遠隔操作器(液晶表示なし) | EM-C154 | ||
デジタルパワーアンプ(360W) | EM-A942D | ||
デジタルパワーアンプ(270W) | EM-A932D | ||
デジタルパワーアンプ(180W) | EM-A922D | ||
ミキサーユニット | EM-M102 | 既発売 | |
主電源ユニット | EM-P11 | ||
リモートマイクロホン | PA-C50 | ||
マルチリモートマイクロホン | PA-C620 | ||
標準ラックケース(EIA 41U) | PA-R641B | ||
全棟一斉式集中リモートマイクユニット | TZ-51536 | 受注生産 |
主な仕様
定格出力 | 80W~2,880W |
スピーカー回線数 | 20回線~320回線 |
回線選択数 | 最大320 |
ブロック選択数 (非常/通常/BGM計) |
最大320 |
火災音信号 | 電子ブザー |
音声警報 | 緊急地震放送(日本語)、発報放送、火災放送、非火災放送(日本語/英語) |
火災確認信号入力(EF) | 1(端子板) |
操作ガイド | 音声、液晶表示(5.7型(10文字×7行)、起動表示、異常発生内容表示、他) |
非常制御信号 | RB出力:通常時DC24V/非常時無電圧 非常時出力:無電圧C接点(メーク、ブレーク) |
外部制御信号 | 非常/業務リモコン、ページング、報時、BGM、アナウンスユニット、無線、時計校正 |
内蔵チャイム | 4音チャイム(アップ/ダウン、速い/遅い)、2音、1音、ユーザーチャイム登録可能 |
非常電源 | 密閉式ニッケルカドミウム蓄電池、トリクル充電方式、LED電圧表示 |
仕上 |
ラック:アイボリー半艶焼付塗装 (マンセル2.5Y9/1近似、日塗工H22B-90B(2015年)相当) ユニットパネル:ライトグレー半艶焼付塗装 (マンセル3Y6/0.6、日塗工HN-65(2015年)近似) |
外形寸法 | (例)幅570mm×高さ2,000mm×奥行455mm(ラック1台) |
・記載されている会社名および商品名は各社の商標または登録商標です。
関連情報
お問い合わせ
【報道関係窓口】 株式会社JVCケンウッド コーポレート・コミュニケーション部 広報・IR部
TEL : 045-444-5310 〒221-0022 神奈川県横浜市神奈川区守屋町三丁目12番地
【お客様窓口】 株式会社JVCケンウッド 業務用システム事業統括部 営業推進部
TEL : 045-443-3064
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